二十四節気と七十二候で四季を楽しむ【春の巻】節分と立春大吉
2018年1月より、Twitterで月の情報と共に、七十二候をお知らせしていますが、この七十二候は、二十四節気の中の季節を表しています。
もうすぐ立春ですが、立春の前日は豆まきをする日、つまり節分です。
この立春。実は、二十四節気から来ているんですよ。
二十四節気(にじゅうしせっき)と七十二候(しちじゅうにこう)は、古代中国で考案された季節を表す方式で、自然に寄り添う暮らしに役立ちます。
今回は春の二十四節気と七十二候についてお届けします。
二十四節気とは?
もともと使用されていた太陰暦では、月の運行をもとにしていたため、暦と季節にずれが生じていました。
太陰太陽暦では、閏月を設けることにより、そのずれを修正していましたが、それでも季節とのずれは生じてしまいます。
二十四節気は、季節を二十四分割し、太陽による四季の移り変わりを表したもので、「春」「夏」「秋」「冬」の4つの季節を、さらに6つにわけたものです。
太陰太陽暦と実際の季節のずれを正す物として体系化されたのが二十四節気です。
七十二候とは?
二十四節気をさらに約5日ずつに分けたものが七十二候です。
1つの節気に初候、次候、末候の3つがあり、主に気候の動きや、動植物の変化を表した短い文で季節が説明されています。
これも元は古代中国のものですが、日本の気候にあわせたものになっています。
昔の人は、こうやって自然や動植物の変化を観察して、季節の移り変わりを感じていたのですね。
春の二十四節気と七十二候
二十四節気では、立春が1年のはじまりになります。
あたたかいところでは梅がつぼみを膨らませ、徐々に気温があがっていきます。
季節 | 二十四節気 | 七十二候 | ※二十四節気の下の日付は2018年のものです。 | |
春 | 孟春 | 立春 2月4日 | 東風解凍(こちこおりをとく) | 東風が厚い氷を解かし始める |
黄鶯睍睆(うぐいすなく) | 鶯が山里で鳴き始める | |||
魚上氷(うおこおりをいずる) | 割れた氷の間から魚が飛び出る | |||
雨水 2月19日 | 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる) | 雨が降って土が湿り気を含む | ||
霞始靆(かすみはじめてたなびく) | 霞がたなびき始める | |||
草木萌動(そうもくめばえいずる) | 草木が芽吹き始める | |||
仲春 | 啓蟄 3月6日 | 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) | 冬蘢りの虫が出て来る | |
桃始笑(ももはじめてさく) | 桃の花が咲き始める | |||
菜虫化蝶(なむしちょうとなる) | 青虫が羽化して紋白蝶になる | |||
春分 3月21日 | 雀始巣(すずめはじめてすくう) | 雀が巣を構え始める | ||
桜始開(さくらはじめてひらく) | 桜の花が咲き始める | |||
雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) | 遠くで雷の音がし始める | |||
季春 | 清明 4月5日 | 玄鳥至(つばめきたる) | 燕が南からやって来る | |
鴻雁北(こうがんきたへかえる) | 雁が北へ渡って行く | |||
虹始見(にじはじめてあらわる) | 雨の後に虹が出始める | |||
穀雨 4月20日 | 葭始生(あしはじめてしょうず) | 葦が芽を吹き始める | ||
霜止出苗(しもやんでなえいづる) | 霜が終り稲の苗が生長する | |||
牡丹華(ぼたんはなさく) | 牡丹の花が咲く |
Wikipedia 七十二候より
節分の豆まき
立春の前日(2月3日)は、節分です。節分と言えば豆まきですよね。
これは、1年の始まりである立春の前日に、炒った豆をまいて邪気を追い払う日本の行事です。
なぜ豆をまくのかというと、炒り豆(大豆)で鬼の目を打ちつぶし、災厄を逃れたという故事伝説が始まりとされています。
また、「魔目(豆・まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じ、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味合いがあるそうです(wikipedia節分より)。
数え年の分炒り豆を食べていた記憶がある方も多いのではないかと思いますが、これは健康を願って行われた慣わしです。
スーパーなどで売っている大豆に、鬼のお面、おたふくのお面がついているものがありますが、鬼のお面をかぶるのはお父さんの役割になってませんか?
本来は、家長であるお父さん(または年男)が邪気(鬼)を払うために豆を撒かねばならないんですよ!
今年以降は、お父さんを鬼役にしないであげてくださいね!(笑)
立春大吉の御札
玄関に「立春大吉」と書かれた御札が貼ってあるのを見たことがありませんか?
これは、厄除けの御札として禅宗のお寺が始めた風習のようです。
「立春大吉」と縦に書かれた文字が左右対称となるため、表から見ても裏から見ても同じになります。
鬼が玄関から入って振り返った時に、立春大吉という文字を見て「まだこの家に入ってなかったぞ!」と勘違いして、すぐに出て行き厄を逃れる…という意味合いがあるそうです。
ま、まるでコント!!!! 鬼さん、頭悪すぎます(笑)
鬼が振り返られなかったらどうするのか…
鬼はその玄関で延々と振り返り続けてそこにいるのではないか…
という疑問もよぎりますが…(笑) おもしろいですね。
この立春大吉の御札、最近では販売しているところもあるようですが、自分で筆で書いても大丈夫です。
半紙に「立春大吉」と縦書きに書いた後に、自分の息を吹きかけて(陰陽師みたい!)、玄関の扉の右側や、玄関の内側に貼ると良いとされています(寝室の出入り口に貼るのも○ですよ)。
鬼が入って来ないように、立春の日に試してみてはいかがでしょう?
まとめ
以上、春の二十四節気と七十二候でした。いかがでしたか?
現代の日常では、あまり自然や動植物に目を向けることが少なくなって来ていますよね。
ぜひ、暦にあわせて、この七十二候を読んで、自然の移り変わりを感じてみてくださいね!
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(運営者の二人の日常もたまにつぶやいてます!)
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