現代の魔女「ウィッカ」が満月の夜に行う儀式エスバットとは?
皆さん、「魔女」と聞いてどんな姿を思い浮かべますか?
全身真っ黒の服を着て、ほうきに乗って空を飛んだり、あるいは美しい姫を眠らせるための毒薬をりんごに仕込んだり。
童話やアニメなどの世界にでてくる魔女を想像する人が多いかもしれませんね。
実際に現代にも「魔女」と呼ばれる人たちがいます。それが「ウィッカ(Wicca)」と呼ばれる宗教団体。(魔女と宗教なんてなんだか怪しそうなカルト集団みたいな印象を受けますが、まったくそんな事はなくいたって健全な思想の元に活動する団体です)
今回は現代の魔女ウィッカが満月の夜に行う儀式、エスバットについてご紹介します。
現代の魔女ウィッカとは?
まずは簡単にウィッカについての説明をしておきます。
ヨーロッパでキリスト教が興る以前、人々は身の回りの草木や森、石、大地など自然を崇拝し生活をしていました。いわゆる自然崇拝とかアニミズムと呼ばれる信仰です。
その後キリスト教が都市部を中心に広まった後も、地方では変わらず自然崇拝を続けていました。
そういった人々を都市部の人間は侮蔑の意味を込めてペイガン(ラテン語の“Paganus(田舎者)”が語源)と呼んだそうで、現代ではこの頃の自然崇拝を継承した教えや思想は「ペイガニズム」と呼ばれています。
そしてペイガニズムが元になり20世紀に入ってから。イギリスのオカルティスト、ジェラルド・ガードナーによって魔女としての思想や行動規範が体系化され「ウィッカ」が生まれました。
つまりウィッカは悪魔的儀式を行う魔女集団ではなく、ハーブや食物、天然石、そして月の満ち欠けや季節の巡りなど、さまざまな自然の恩恵を享受し生活に活かしながら生きていく智恵と言えるのです。
満月の夜に行う儀式、エスバットってどんなことするの?
ウィッカは年に約13回、満月の夜にエスバットと呼ばれる儀式を行います。(宗派によっては新月にも行うこともあるそうです。)
月の影響が高まる夜に、その神聖なパワーを女神から授かるための儀式と言えます。
エスバットの儀式の内容はだいたい以下のようなことをするそうです。
2・サンダルウッドとフランキンセンスのお香やアロマで部屋を浄化する
3.祭壇をつくる(祭壇は女性性を象徴する円形の台を使用する事が多いそうです)
4.魔法円を書く
5.女神(場合によっては男神も)に魔法円の中に来てもらうよう祈りを捧げる
6.女神と月を結び付ける儀式(お経的な言葉や歌、踊りなど)
7.この後は月のエネルギーをより深く活用するための瞑想や魔術等を行うことも。
満月は人の持っているエネルギーを引き出すとされ、さらに満月の夜に生理が来た人はそのエネルギーが2~3倍になるのだそう。
8.三日月のケーキやアップルサイダー、レモネードやワインなどを食べたり飲んだりして現実に戻る。
9・最後に来てくれた女神と男神に感謝を捧げ、祭壇と魔法円を閉じる。
ちなみに、エスバットは満月の儀式ですが、これとは別にウィッカは年に8回「サバト」と呼ばれる季節のお祭りをします。
これは春分、夏至、秋分、冬至など太陽の動きに合わせて行われる「太陽の祝祭」と呼べるでしょう。
ウィッカの自然を活かす思想や智恵について詳しく知りたい方は「魔女の教科書ーー自然のパワーで幸せを呼ぶウイッカの魔法入門 」や「魔女の教科書 ソロのウイッカン編 」がわかやすくておすすめですよ。
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