何気ない会話も「月」にまつわる言葉を入れるだけで一気に風流になるよ!-月の故事ことわざ一覧-
皆さんは普段の会話でことわざを使う事はありますか?
たとえば、「それって猫に小判じゃね?」とか、「やっぱ犬も歩けば棒に当たるもんなんだよねー」とか。
おそらく大半の人はそんな会話はしてないんじゃないかなと思いますが。いや、むしろそんな事言ってくる奴がいたらちょっと引く。いや、けっこう引くでしょう。
しかし、月を取り入れた和歌が美しいように、何か物の例えに「月」を使うとなかなか風流な会話になることは請け合いです。
そこで今回は日常で使えるかもしれない「月」にまつわる故事ことわざをサクッとご紹介したいと思います。
「月」にまつわる故事ことわざ一覧
1.月とすっぽん
こちらは有名なことわざなので説明するまでもないでしょう!
月とすっぽんとは、2つのものの違いがあまりに大きすぎて、比較にならないことの例えに使われます。
2.月満つれば則ち欠く(つきみつればすなわちかく)
歴史の授業で勉強しましたね。藤原道長の絶頂期の歌、「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」。この世は俺のためにあるんだよ。望月(満月)のように完璧で欠けるとこなどまったくないのだ。
しかしながら、月は満月を迎えた後必ず欠けていきます。月満つれば則ち欠く、という言葉は、物事がピークに達した後は必ず衰え始めることの例えです。盛者必衰と同じ意味ですね。
いつまでたっても変わらないものなんてないんですよね。
3.月夜に釜を抜かれる
月の出ている夜は明るいので、油断して釜を盗まれちまうよ。つまり、油断したり注意散漫だったりすることの例えです。
4.いつも月夜に米の飯
電気のなかった昔は、月の満ち欠けによって夜の明るさがハッキリ違っていました。
満月の夜は明るく、新月の夜は真っ暗。メリハリがあったんですよね。
いつも月夜に米の飯。夜になったら常に月が出て毎日米の飯が食えたらいいなあ。という気もちを込めて、苦労のない気楽な生活のことの例えとなりました。
でもね、月は欠けるからこそ満ちた時の美しさが際立つと思いませんか?
日常も、忍ぶ時期があるからこそ、開花のときが一際輝くのだと思います。
5.月に叢雲、花に風(つきにむらくも、はなにかぜ)
きれいな月夜に雲がかかったり、花が咲けば風が吹いて散ってしまったり。
よいことは邪魔がはいりやすく、長続きしないものだなーという例えです。昔の人ってけっこうネガティブですよね。
6.ペーパームーン
こちらはちょっと番外編ですが、英語のペーパームーン(Paper moon)は「つくりもの」や「虚構」「はりぼて」という意味です。舞台で使われる紙で作られた月が語源となっているよう。
日本でも角田光代さんの「紙の月」という作品がありますが、このペーパームーンをそのまま日本語訳したタイトルみたいですね。
昔の人のように、さらっと上手に物事を「月」に例えられたら素敵ですね!
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